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最も新しいところでは2008年4月に、IMFが、米国の金融機関ローン、社債、そして今回の金融危機の核心部分となった証券化市場などから発生しうる損失を合計すると、9450億ドル(サブプライム危機を、典型的な資産バブル崩壊現象と捉える見方が多い。 )日本の不動産バブル崩壊とその後の不良債権問題がしばしば比較対象とされるのは、その一例である。

確かに、サブプライム金融危機の発端は、米国の住宅バブル崩壊であり、住宅バブルが膨張していく裏側で急成長を遂げたサブプライム住宅ローンの貸し倒れの発生には違いない。 サブプライム住宅ローンという、日本には見られない特殊な形態の金融機関の貸出であるとはいえ、それが焦げ付いて発生している損失だけが問題であるとすれば、しょせんは日本が見舞われたのと同じ、単なる不良債権問題に過ぎない。
しかし、サブプライム住宅ローンの残高は、ピーク時におい1.5兆ドル弱であり、そこから1兆ドルにも上る損失が発生すると考えるのは、あまり円換算で約97兆円)に上るとする試算を公表している。 奇しくも、ここの著者の比較的「穏当な」試算でも、同様の損失は1兆ドルを下らないという。
言うまでもなく、ここ原題はここに由来する。 「大いなる安泰」が招いた信用の膨張日本ではあまり一般的ではないが、近年の米国経済に関して「大いなる安泰」という評価が与えられることがある。
景気循環がなくなったのではないかと錯覚するほど経済が安定した状態、そしてインフレ率が低下し安定していく傾向を指す言葉である。 ここには、『ゴルディロックスと3匹の熊」に登場する「熱すぎず冷たすぎないスープ」の逸話がしばしば登場するが、似たような意味で使われていると考えて良いだろう。
このような経済状況を反映して金利水準が全般に低下してくると、信用創造が従来よりも活発に行われこのような信用の膨張をさらに増幅したのが、クレジット・デリバティブと称される、信用に関連した金融派生商品や証券化商品であった。 著者によれば、世界の実体経済の規模に対して、金融市場での信用は10倍程度の規模に膨れ上がっていたという。
サブプライム住宅ローンという限定された世界だけでなく、このように大きく膨張した信用が収縮するところから発生する損失が1兆ドルに上ると考えれば、その額が決して誇張されたものではないことがイメージできるだろう。 ることになる。
高度に複雑化した金融派生商品や証券化商品の実態について、限られた紙幅の中で解説するのは至難の業である。 この点、ここは証券化の平易な解説を必要とする人の要求に、かなりの程度応えてくれている。

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